2024年の最初の旅は、前年の沖縄本島と大東島の旅に続き、南の島へ。沖縄本島と奄美大島の間にある、奄美群島の島を巡ります。飛行機輪行で自転車も持ち込み、島めぐりには万全の体制で上陸します。
3日目の午前中は引き続き与論島を自転車で周り、昼のフェリーで沖永良部島へ。和泊港近くに宿を取りました。
7時半、与論島で迎える朝。窓を開けても寒さは感じない、心地よい朝焼けです。
塀の上に島民ネコを発見。
与州旅館の朝ごはん。普通の和朝食ですがそれが一番ですね。もちろん美味しいです。
大きめの民宿でした。夜の間、自転車は右側の軒下に置いておきました。
与論銀座通り。奄美群島では「あましん」は尼崎信用金庫ではなく、奄美大島信用金庫なんだと知った兵庫県民。新鮮な驚きでした。
引き続き与論島サイクリング。昨日行けなかった場所を自転車で周ります。
与論島はビーチを周るのが一番の楽しみ方ではないでしょうか。泳げない冬でもです。海岸へ向かう道は緩やかに下っていて分かりやすい。
与論島の東側、黒花(くるぱな)海岸。雲が多い天気でもこの海の青さ。なかなか衝撃を受けました、これがヨロンブルーかと。
バナナ畑を横目に次のビーチへ。
細い道を抜けるとヨロンブルー。船倉海岸と大金久海岸の中間あたり、地図には無い道ですが、海岸へ続いていました。
砂浜に出るとこの絶景。正面の沖合には、春から秋の干潮時に現れる幻のビーチ、百合ヶ浜があります。
砂浜の手前に、海沿いに展望台へ向かう遊歩道がありました。またこの日最初の観光客に遭遇。これまでのビーチはどこも絶景を貸切でした。
冬でもハイビスカスが咲きまくっています。
展望台からの眺め。
海を眺めていると、沖縄本島がうっすら見えているのに気付きました。与論島と沖縄本島は、直線距離で約22kmのこと。
与論島で一番高い所へやってきました。
高台に沿って石垣が築かれています。これはかつて今帰仁を中心に沖縄本島北部を治めていた北山王が築いた琉球式の城郭「与論城」です。
与論城跡には、地主神社と琴平神社が祀られています。こんな暖かい気候の中での初詣は初体験。家族みんなで参拝に来る島の方の姿もありました。
与論島最後に立ち寄ったのは、港近くのヨロン駅。島に鉄道はありませんが、国鉄の周遊券指定地になり、観光PRのため町が設置したそうです。ちなみに路線名は「天の川銀河鉄道本線」、隣の駅は沖縄と鹿児島を示しています。
午前中いっぱい、島を回って11時半に港へ。埠頭にあるこのコンテナがマリックスラインの事務所で、ここで乗船券を買います。旅客の待合室は無く、あずまやが1つあるのみ。
出港20分前でも船の姿がなく、港に来る人もまばらで戸惑いましたが、少し遅れて到着とのことでした。
運賃は2等1470円から奄美群島間割引で800円引き、670円でした。自転車は輪行袋に入れて無料で乗船可能。
与論港へいよいよ着岸する、クイーンコーラルクロス号。180度方向転換して着岸するため、迫力ある動きが見られます。
12:10ごろ、20分遅れて与論港を出港。
前日に到着した時は、与論島から乗船する人と見送りの人で沢山の人出がありましたが、今日は与論からの乗船は数人だけでした。
船上から与論島に別れを告げます。
出港してしばらくすると、船がうねるような上下動を始めました。船尾のデッキから景色を眺めていると、船が傾くあまり壁にぶつかるくらいでした。島の方が言うには、これでもまだ揺れない方とのこと。
14時ちょうどに沖永良部島・和泊港に着岸。時刻表では14:10着なので早めに着いたようです。与論からの乗船は僅かも、和泊から乗り込む人多数。島によって帰省する日が違うのでしょうか?気になるところです。
自転車を組み立てて、さっそく和泊の市街地に取った宿へ。商店街やビルがあり、沖永良部島一番の市街地を形成していました。
今日の宿「47ホステル沖永良部」に到着!無人チェックイン・チェックアウトが特徴のゲストハウスです。Booking.comからの予約で、1泊2755円。離島でこの値段で泊まれるのはかなり助かります。
2階がゲストルームで、個別にベッドとロッカーがあります。その他、小さめの共用スペースと、洗濯コーナーがありました。キッチンは1階の玄関すぐで、食器や給湯器が使えました。
ゲストハウス裏の道には、我らが阪神タイガースの日本一記念の横断幕が掲げられていました。近本選手が毎年1月に自主トレで訪れているのが、ここ沖永良部島なのです。あと数日遅ければ滞在と重なっていました。
島の山側にある、和泊町歴史民俗資料館へ。写真左に伝統的な民家、右奥が資料館の建物です。
資料館の中でもメイン展示ともいえるのが、沖永良部島名産の「えらぶゆり」に関するもの。島を代表する農作物として盛んに栽培されていますが、長い歴史があり、100年前から行われています。戦時中は輸出が途絶え栽培も禁じられていたものの、島の人は球根を守り、戦後は重要な特産品となっているそうです。
資料館を一通り見学した後は、自転車には厳しい急坂を登って越山公園へ。越山の山頂から島の北部を一望。沖永良部島の最高峰は南部の知名町にある大山ですが、眺望の良さから越山が、しま山100選に選ばれています。
山頂の展望台付近には二等三角点があります。
越山を下る途中、島南部の大山が西日に照らされていました。16時半頃ですがまだ明るいです。
坂の途中に突然とても立派な石積みが現れました。これは地元では「ウファ」と呼ばれる、14〜15世紀に島を治めていた「えらぶ世名主」の墓とされます。
世名主の墓は、奄美群島の中でも随一の大きさの古墓とされ、墓室を覆うように斜面にそびえる石垣は、正面の参道から見るとまるで見ている自分まで包み込まれそうな迫力があります。石垣は沖縄本島、首里城近くの玉陵(たまうどぅん)と同じく、琉球石灰岩を用いて造られているそうです。
ここで知り合いの方が紹介してくれた、地元の方のお宅にお邪魔しました。お正月ということで、島の伝統的な料理やお菓子をいただきました。ソデイカのお刺身も美味しく、最後はご飯まで出していただき予定外の晩ごはんとなりました。
暗闇に輝くドラッグストアモリ。ここで飲み物やお菓子、朝ごはんを調達。和泊市街地では一番遅くまで空いているお店です。
今日の宿、47ホステルに戻ってきました。自主トレを行う近本選手パネルの出迎えあり。
与論島での自転車走行ログ
沖永良部島での自転車走行ログ
2日目の走行距離:38.51km
旅の合計:69.87km
(3日目おわり)
(4日目へつづく)