阪九フェリーで迎える朝、よく眠れました。目覚ましにデッキに出て見ると、とてもいい天気です。昼ごはん用に、前夜予約していたパンを受け取ります。
何度か利用したことがある、名門大洋フェリーも阪九フェリーと同じ時間の新門司到着です。
フェリー下船後は、無料の送迎バスで門司駅、小倉駅へ向かえます。今回は門司駅へ。門司駅には20分〜25分くらいで到着します。
小倉から特急ソニックに乗車。洗練された外観、木を中心とした車内ともにデザインが秀逸で、乗っていて楽しい電車です。革張りの椅子も快適。
異国情緒あふれる見た目のソニック。
朝ごはんに、ホームの立ち食いスタンドでかしわうどんを食べます。九州といえば、甘いかしわとゆるいうどんです。個人的にはコシがある讃岐より、お腹に優しそうなこっちの方が好みです。
博多駅には他にもとんこつラーメンのスタンドもあります。こちらもどうぞ。
いったん改札を出て地下鉄に乗り換え、一路西を目指します。
地下鉄は途中から地上に出てJR線に乗り入れ、佐賀県唐津市を目指します。
車窓から見える、玄界灘の青が眩しいです。博多を出てから1時間と経っていませんが、いきなりの絶景にテンションが上がります。
今回の旅で利用した、みんなの九州きっぷの広告がありました。北部九州版なら、2日5000円で特急/新幹線乗り放題、6回まで指定席が利用可能と、このきっぷがあったから来たと言っても良いくらいのお得感です。
もともと9月いっぱいで販売終了の予定でしたが、好評なこともあってか、年末まで延長され、現在は2021年3月末まで販売されることが決まっています。せっかくの機会なので、皆さんぜひ九州へ。
終点の西唐津からはバスに乗り換え、最初の目的地名護屋城を目指します。唐津から名護屋城方面へのバスは、1時間1本程度の運行です。
昭和バスは佐賀県のご当地バス会社ですが、社名の由来が気になります。
バスは何度か丘を登って下り、海を見たり原子力発電所(玄海原発)を見たりして目的の名護屋城に到着しました。結構ダイナミックな地形です。
バス停から歩いて5分ほど、名護屋城跡内にある、佐賀県立名護屋城博物館へ。
館内は名護屋城周辺地域と、朝鮮半島地域との文化の交流についての展示が中心でした。名護屋城博物館という名前ですが、名護屋城は豊臣秀吉の朝鮮出兵のために築かれた城のため、必然的にこのような内容になります。
亀甲船と安宅船のレプリカの展示がありました。亀甲船は朝鮮、安宅船は日本で使われていた戦国時代当時の軍艦です。亀甲船は去年の秋の韓国旅で、ソウルの戦争記念博物館へ行った時に1/1スケールの模型を見ていたので、一目で思い出しました。異なる場所が歴史の糸で繋がったりする所が、旅をしていて面白い所だと感じます。
名護屋城の復元模型を見ると、その規模に圧倒されます。築城当時は、日本最大級の城郭だったそうで、それだけ朝鮮出兵は一大事業だったことが分かります。
展示は他にも、朝鮮を通して伝わった首飾りなど興味深いものが沢山ありました。
本丸跡は、博物館の模型で見たようにかなり広大でした。本丸の海に面する隅に天守台があり、そこからは絶景が。
天守台から朝鮮半島方面を望む。天気が良い日は対馬まで見えるそうです。この日は多分見えませんでした、というのも正直地図を見ても、どれがどの島かいまいち分からなかったです。
いい景色の本丸でお昼ごはんにしました。阪九フェリーで買った焼き立てパンと、名物のパイシューをいただきました。パイシューは生地がサクサクで本当に美味しい。オススメされる理由が分かります。リピート必須。
西唐津駅に戻ります。バスを乗り継いだ、呼子という所は漁港で、少し歩き回るといい雰囲気でした。
西唐津駅に戻ってきました。国鉄時代に設計・製造された、昔ながらの通勤電車で唐津へ。
唐津駅から唐津城まで、歩きながら探索開始。知らない町を歩く時は、Googleマップで現在地付近を表示させ「観光」で検索して出た場所を回っています。世界のGoogleの手にかかれば、知らなければ見逃してしまうようなマイナースポットも拾えます。
重厚なレンガ造りの建物。街並みの中で明らかに風格が違います。旧佐賀銀行唐津支店は、あの東京駅を設計した、辰野金吾の監修で建てられました。
内装もまた素晴らしい。高い天井や格子の窓口が並ぶ様子を見て、旧日本銀行広島支店に行ったことを思い出しました。当時、銀行といえばこのようなスタイルだったのでしょう。
昔はここでお金を計算して、預けたり下ろしたりしていたのでしょう。風情はありますが、スマホのネットバンクやコンビニのATMで済むようになった今では、なかなか考えられません。
入口で来場者を出迎える、圧倒的存在感の辰野金吾博士。唐津特産の焼き物で出来ていますが、立体感がすごい。本物そっくり?です。
次は唐津城へ。
唐津城は続日本100名城の一つで、豊臣秀吉の家臣寺沢広高が築城しました。築城時には、秀吉亡き後廃城化していた名護屋城の資材を用いたそうです。
模擬天守がありますが、閉館まで時間が無かったため、今回は諦めました。
本丸の東側からは、虹の松原が望めます。
城から下りて、松浦川に架かる橋へ…
手前の松浦川と海に囲まれた唐津城。まるで島のようです。天守が夕陽に照らされて綺麗でした。
のんびり駅に戻ります。途中、松浦川沿いに昔の船着場跡がありました。その他にも島へ渡る渡船場もあって、なかなか面白い所です。
唐津線の列車は昔ながらのディーゼル汽車でした。沿線の景色は暗くてよく分からず。
新鳥栖、長崎本線と九州新幹線の乗り換え駅です。晩ごはんを求めて久留米へ。
新鳥栖から久留米まで、わずか4分間の新幹線旅。東海道新幹線・東京〜品川間より早い!フリーきっぷだからこそ出来る新幹線の乗り方でした。
久留米駅到着。初めて降りました。とにかくお腹が空いたので、目当てのお店へ急ぎます。
久留米はとんこつラーメン発祥の地でした。博多が発祥だと思っていましたが、違うんですね。なんでも豚骨スープは偶然出来たそうです。
久留米駅から歩いて20分弱、久留米出身の友人に教えてもらったお店に来ました。繁華街にあるラーメン屋さんです。横にはいい感じの路地もあって何とも良い雰囲気。
本場のとんこつラーメン…!!
特にコメント無くとも、写真だけで美味しさが伝わると思います。
繁華街を歩き回ってみると、歩道にはラーメンの屋台。屋台文化に馴染みがないので、こういう屋台には憧れます。
800系のデザインは新幹線の中では一番好きかもしれません。随所につばめの意匠があるのがポイントです。
コンコースには言わずと知れた彼がいました。
なぜか頭だけですが、駅営業中は写真のように地中に埋まっていて、夜中になると動き出す…動き出しそうです。夜見るとちょっと怖いような…
今日の宿は駅前のルートインにしました。ルートインは初めて泊まります。ビジネスホテルの中でもランクがちょっと高いイメージで、普段なら選択肢にないホテルですが、GoToのお陰で予算内で泊まれました。
チェックイン時に、宿泊日とその翌日に使えるクーポンがもらえます。クーポンは1000円単位のため、GoToの適用で実質半額近くの割引になることもあります。
ホテルには小さな温泉もあって、疲れを取って休みました。
(2日目おわり)
(3日目へつづく)