2021.7.21 道南一周2021【5日目】

2017年、学生時代に始めた自転車北海道旅も、今年で5年目を迎えました。今回は未踏の地、道南一周を目標に走っていきます。

北海道5日目の今日は、奥尻島から北海道に戻り、江差から松前を目指します。

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今日は「奥尻ゲストハウス imacoco」からスタート。珍しく早く5時に起床。というもの、奥尻島を出るフェリーは朝7時と15時の2便しかないため、この時間の出発になりました。夏の北海道の日の出は早いため、5時でもすっかり明るくなっています。

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そしてフェリーが出る奥尻港は、ゲストハウスと反対側の海なので、一昨日の夜苦労して登った坂をまた越えていくことになります。寝起きすぐのヒルクライムはなかなか厳しいものがあります…
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峠を越え、港へと坂を下っていきます。一昨日の夜は真っ暗な中登ったため、こんな急な道だったとは思いませんでした。
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奥尻港のフェリーターミナル建屋。ようこそ佐藤投手のふる里へ…オリックスブルーウェーブ、とあります。名選手・名コーチとして知られる、元プロ野球選手の佐藤義則さんが奥尻島の出身とは知りませんてした。

奥尻港にはフェリーの出航20分前、6:40くらいに到着しました。ゲストハウスimacocoからは1時間20分くらいかかりました。我ながら、寝起きでよく頑張ったと思います。
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フェリー「カランセ奥尻」は定刻通り7時に奥尻港を出発しました。カランセとは、奥尻島固有のラン科の植物、オクシリエビネの学名「カランセ/Calanthe」に由来しているそうです。
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だんだん遠くなりゆく奥尻島。ぜひまた美しい海を見に来たいです。

朝ごはんにパンを食べた後は、江差到着直前までひたすら寝ていました。
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9時半前に江差港に到着。自転車を組み立て再びスタートです。今日は松前までと、行程に余裕があるため少し江差を観光してから走ります。

まず来たのは、旧檜山爾志郡役所(江差町郷土資料館)。明治時代に建てられた西洋建築で、かつては郡役所、警察署、町役場として使われていました。中は郷土資料館となっていて、美しい建築のほか、にしん漁など江差の歴史についても知ることが出来ます。
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2階のバルコニーからは江差の町と港を一望できます。左にはかもめ島も。
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江差線の展示もありました。

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旧檜山爾志郡役所の前にあるのが、この「土方歳三 嘆きの松」です。明治維新当時、新政府軍との間で箱館戦争を戦っていた旧幕府軍の軍艦、開陽丸はここ江差の地で暴風雪に遭い、座礁し沈没しました。土方歳三榎本武揚座礁した開陽丸をここから眺め、土方歳三が嘆きながら叩いた所から、この松が曲がったという故事があるそうです。

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郡役所から少し走り、旧江差線江差駅跡に来ました。駅があった場所は整備され、駅名標とレールがモニュメントとして残されています。
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江差駅跡近くにある「旧江差駅資料展示館」に来ました。江差駅を含めた、江差線江差木古内間は2014年に廃止されましたが、廃止前の2013年夏に祖父と江差を訪れたことがあり、当時を思い出しました。
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江差は、五稜郭を起点とする江差線の終着駅でした。
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江差市街から上ノ国町方面へ向かいます。途中、江差線が走っていた当時の立体交差が残されていました。
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江差線廃止後も、川を渡る橋は全て撤去されなかったようで、多くが残っているように感じました。
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江差町から上ノ国町に入り、まだ11時ですがお昼ごはんにします。ラーメンめんぞう・上ノ国店で焼肉ラーメン@950をいただきます。肉のほか麺の量も多く、またスープも好物の味噌で大満足でした。ただ食後は暑すぎて、隣のスーパーで少し涼んでからまた走りました。
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上ノ国町を流れる天の川。
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国道から離れて坂を登り、続日本100名城の一つである、勝山館跡へ来ました。勝山館は松前氏の祖である武田信廣が、15世紀後半に築いた山城です。ガイダンス施設があり、復元模型や出土資料の見学が可能です。

上ノ国の地名の由来についてもここで知りました。15世紀ごろの北海道は、京都に近い日本海側は上の国、太平洋側は下の国と呼ばれていたことの名残だそうです。江差上ノ国松前日本海沿岸地域は、北海道内でも古くから栄えた場所のため、このような歴史が残っています。
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道の駅上ノ国もんじゅにて、マンホールカードと銀星シトロンを入手。銀星シトロンは何かと思えば普通のサイダーでした。糖分は北海道産のビート(甜菜)を使っているのが特徴のようです。
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上ノ国町市街地を出ると、2時間くらい写真のような景色が続きます。海沿いは断崖になっていて、道路は高巻きして高架橋で進んでいきます。
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北海道最南端の町!松前町に入りました。いよいよここまで来たかという感じです。
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松前町江良にて、個人商店らしいセラーズわたなべにて休憩。一番暑い時間帯です。
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ガラナガリガリ君で体を冷やします。九州みかん味は結構美味しいのでオススメです。
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はるか向こうに不思議な形の渡島大島(松前大島)が見えました。かなり大きな島に見えますが人は住んでおらず、日本最大の無人島ということです。
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牛が草をはんでいます。今回の旅では初めて見かけました。思えば、小樽から走ってきた海沿いは険しい地形ばかりで、酪農には向きそうもありません。
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今日のゴール、松前に到着!最後の日本式城郭・松前城です。桜の名所としても知られています。こちらも江差と同じく、2013年に祖父と訪れたため懐かしの再訪となりました。残念ながら到着が遅く、ギリギリ中の見学には間に合わず。
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今日の宿は「よこはま荘」です。2013年に松前に来た際も、こちらに宿泊しました。1泊2食付きで7000円でした。
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お部屋の様子、南殿というお部屋です。ご飯の前に共同のお風呂に入り、18時から夕食でした。
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夕食は盛りだくさん、この季節なので、そうめんがあるのが良かったです。もちろん名物の松前漬けも付いています。

明日の朝は7時に朝ごはんをお願いしたので、早めに寝ました。この日は夜も暑かったです。

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奥尻島湯浜〜奥尻港

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江差港〜松前

【今日の走行距離:88.37km】

【1日目からの合計:520.37km】

(5日目おわり)

(6日目へつづく)