2021.7.22 道南一周2021【6日目】

2017年、学生時代に始めた自転車北海道旅も、今年で5年目を迎えました。今回は未踏の地、道南一周を目標に走っていきます。

北海道6日目の今日は、松前から北海道最南端・白神岬を通り函館へ向かいます。

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今日は松前の宿「よこはま荘」からスタート!7時から朝ごはんをお願いしました。ご飯のお代わりもいただいて、大満足で出発しました。
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宿近くの旧国鉄松前線・松前駅跡。

8:50に宿を出発、昨日から引き続き、国道228号を海沿いに走っていきます。今日は曇っていて涼しく、昨日より走りやすそうです。
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国鉄松前線の橋梁跡がありました。松前線は30年以上前に廃止されましたが、橋脚は今も変わらず残っています。
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松前から1時間弱、北海道最南端の白神岬に到着!白神岬灯台を背景に記念撮影。灯台は残念ながら立ち入り禁止です。

白神岬を覆道でくぐる国道は、トンネルの天井コンクリートが剥離して、片側交互通行になっていました。数日前は通行止めだったそうなので、無事通過でき良かったです。
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白神岬、国道わきの駐車場にある記念碑にて。これで北海道最北端・最東端・最南端を自転車で訪れました。最西端の尾花岬は、岬の近くまで到達不可能なものの、今回の旅でその姿を見るつもりだった…はずでしたが、ルート選択のミスで内陸を通る国道を選んでしまい、行くことは出来ませんでした。この旅最大の失敗かもしれません…
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駐車場から海岸に降り、岬の先端を臨みます。岩がいくつかあって、厳密にはどこが最南端なのでしょうか?
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海岸から白神岬を。左側の岩の切れ目に国道が通っています。

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白神岬からまた少し走り、福島町の吉岡漁港に来ました。普通の漁港ですが、地下深くには青函トンネルが通っています。

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吉岡漁港近くにあった伊能忠敬像。案内板によると、伊能忠敬は当時函館に上陸するつもりが、潮の流れでここ吉岡の地へ上陸しました。ここから厚岸まで北海道沿岸を測量していったということです。
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そして福島町の中心部に到着、横綱千代の山千代の富士記念館があります。ここ福島町は、横綱を二人輩出した唯一無二の町ということです。
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そして横綱記念館の近くにあるのが、福島町青函トンネル記念館。北海道と本州を結ぶ、世界最長の海底トンネル・青函トンネルの記念館で、ここ福島町は北海道側の建設起点でした。
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記念館の外には、トンネルの掘削に使われたトロッコがいくつか展示されていました。

入館料400円を払い中へ。
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青函トンネル誕生のきっかけとなったのが、青函連絡船の遭難事故です。1954年、函館を出航した青函連絡船「洞爺丸」に台風が直撃し沈没、1000人以上の方が亡くなるという痛ましい事故が起きました。当時、北海道と本州を結ぶ交通機関青函連絡船しかなく、代替となる安全な交通路として、津軽海峡をトンネルで貫く壮大な計画が立ち上がったということです。
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館内は実際のトンネル掘削を撮影したビデオや、測量に使われた道具、貫通に関する記念品などが展示されていました。自転車で走れば半日はかかるような長大トンネルを、狂いなく北海道側、青森側から掘り進めた技術には本当に驚かされます。途中、地下水の異常出水など大きな試練もありましたが、着工から24年が経過した1985年、青函トンネルはついに貫通。1988年から鉄道トンネルとして北海道と本州を結んでいます。
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青函トンネル開業から2014年まで、トンネル内には海底駅がありました。北海道側にあるのが吉岡海底駅、青森側が竜飛海底駅でした。2つの海底駅は、非常時の避難設備の設置やトンネルの保線基地として開設され、下車しても見学のみで地上への出入りは出来なかったようです。駅では無くなった現在も、非常時の地上への避難路としての役割は続いています。
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記念館で売っていたトンネル羊羹。青函トンネルをイメージした形、とはいえただの丸い羊羹…ですが味は絶品でした。

福島町からは峠を越えて知内町へ。登りは緩やかなものの長くすこし大変でしたが、昨日までの暑さでは無かったので助かりました。
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知内の町が近づいたところに、青函トンネルの出口があります。道路脇に展望台があり、ここから青函トンネルを通過する新幹線を望むことができます。

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青函トンネルを通過する北海道新幹線の時刻が掲示されていました。新幹線以外にも、貨物列車の通過もあります。

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青函トンネルを出るはやぶさ11号。東京発新函館北斗行きの新幹線です。

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国鉄松前線・重内駅跡。
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重内神社、開拓記念碑がありました。
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木古内町に入り、北海道最南端の駅・北海道新幹線道南いさりび鉄道木古内駅に着きました。やまぶき色の車両はいさりび鉄道の普通列車です。

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木古内駅の向かいにある道の駅で、15時とかなり遅めのお昼ごはん。パン屋さんで塩パンとザンギサンドを、塩パンはちょうどいい塩気で、暑い時期にはもってこいでした。
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木古内からは国道228号道南いさりび鉄道線(旧JR江差線)沿いを走ります。駅めぐりも楽しみつつ函館を目指してラストスパートです。

写真は貨車を改造した駅舎の釜谷駅
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貨車駅舎の中はこんな感じ、ストーブに小さなきっぷうりばもあります。普段は無人駅ですが、委託された近隣住民の方が午前中は切符を売っているそうです。

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木古内へ、道南いさりび鉄道の列車が走っていきました。この辺りは海と線路に挟まれた所を国道が通っています。

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少し寄り道、トラピストクッキーで有名な当別トラピスト修道院へ。国道からいさりび鉄道の踏切を越え、少し坂を登ると修道院へ真っ直ぐ並木道が続いています。車通りも思ったより少なく、のんびりポプラ並木の風景を楽しむことができました。軽い気持ちで寄った場所でしたが大正解でした。

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トラピスト修道院の駐車場横にある売店でソフトクリームを。トラピストクッキーも付いています。トラピスト発酵バターを使っているソフトクリームは、濃厚でなかなか美味しかったです。
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トラピスト修道院最寄りの渡島当別駅。駅舎は修道院風の建築でした。
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渡島当別駅の駅前にあった観光案内看板、目つきがあやしいキャラクターがいました。北斗市ゆるキャラらしいです。
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茂辺地北斗星広場に来ました。ここには2015年まで運行していた寝台特急北斗星」の客車が2両保存されています。祖父と北海道に来た時、上野から函館まで乗った思い出のブルートレインです。
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ただ車両をよく見ると塗装に錆が浮いていて、保存というよりは放置が近いかもしれません。人気も知名度もあった列車なので、もっと有効活用できたらいいのにと思います。
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海上へ延びるベルトコンベア。上磯には東日本最大の石灰石鉱山があり、太平洋セメント・上磯工場で加工したセメントをベルトコンベアで運び、船で各地へ輸送しています。

コンベアの背後に函館山が見えますが、山頂付近は雲がかかっていて、今日は名物の夜景は見られなそうです。
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18時前、今日の宿の北斗市のゲストハウス「函館クロスロード」に到着!ドミトリーは1泊2500円、北斗市ですが函館市内はすぐそこで、便利な立地です。実は宿のオーナーさんは私の卒業した高専の大先輩で、色々面白い話が出来ました!
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晩ごはんは宿近くのラッキーピエロ・港北大店に来ました。入ってすぐの所に、バーガーのオブジェがあります。
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スペシャル生ベーコンエッグバーガーに、ホワイトソースがかかったラキポテをテイクアウト。セイコーマートで北海道ブランドのお酒、サッポロビールハスカップサワーも買ってきました。

明日は連泊の予定なので、函館市内観光を楽しみます。

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【今日の走行距離:96.61km】

【1日目からの合計:616.98km】

(6日目おわり)

(7日目へつづく)