2017年、学生時代に始めた自転車北海道旅も、今年で5年目を迎えました。今回は未踏の地、道南一周を目標に走っていきます。
北海道4日目の今日は、前夜到着した奥尻島を一周します。
今朝は奥尻島湯浜の「奥尻ゲストハウス imacoco」からスタート!8時半に日差しで目が覚めました。この時期の北海道は日の出が早く、4時にはもう明るいため日差しに何度か起こされつつの起床。江差で調達したパンで朝食です。
9時半に出発!一周65kmと言われる奥尻島、さあ何時間で一周出来るでしょうか?
こちらは前夜同じ船で奥尻入りした、北海道一周されているお兄さんのママチャリ。反射テープを巻いて安全対策は完璧そうです。
北追岬公園に立つ彫刻像。奥尻島の西端のクズレ岬にある公園で、自然の中の美術館がコンセプトらしく、彫刻家の流政之氏製作の彫刻が点在しています。
島を反時計回りに南下していきます。それにしても少し緑がかった海が綺麗です。
よく道端に落ちているウニの殻。カモメが食べた跡だそうです。人間以外もウニを食べるとは知りませんでした。
海沿いの川ですが、大きな岩がゴロゴロ転がっていました。
基本的に、島の周りは岩があり険しそうでした。
島の最南端近くにある、奥尻島もう一つの玄関口、奥尻空港に来ました。今の時期は函館空港、札幌丘珠空港との間に就航しているようです。
青苗岬灯台。最南端の青苗岬を臨む高台に立っています。北海道南西沖地震の際には根元から折れてしまったそうです。
徳洋記念碑。青苗岬に1931年に建てられました。明治13年に青苗沖に座礁した、英国軍艦アイアン・デュークを、乗艦していた有栖川宮威仁親王が、島民や他国軍艦と協力して救助に当たったことを記念した碑です。北海道南西沖地震の津波にも耐え、今日も立ち続けています。
青苗岬の海岸に下りてみました。ロシアから流れてきたゴミも落ちていて、写真はヨーグルト?のようです。
青苗岬の高台にあるのがこの「時空翔」です。北海道南西沖地震で、犠牲となられた方の慰霊碑で、黒御影石で作られています。中央のくぼみは震源となった南西沖を向いていて、震災のあった7月12日にくぼみに太陽が沈みます。
時空翔の隣にあるのがこの奥尻島津波館。北海道南西沖地震の被害と復興の様子のほか、奥尻島の歴史についても学ぶことができます。
見学中は係の方に案内いただき、色々なお話が聞けて大変勉強になりました。特に衝撃を受けたのは、地震の発生3分後には津波が奥尻島を襲ったということで、揺れが収まってからだと2分も猶予が無かったそうです。その他、津波は最大30mにもなったこと、地震後集落ごとに高台への避難路が整備されたことなど、知らなかったことばかりでした。
青苗遺跡より出土の丁字頭勾玉です。科学分析の結果、新潟県糸魚川産の翡翠で出来ていて、3〜6世紀近畿地方で製作されたといいます。昔の奥尻島は、北からのオホーツク文化のほか、この勾玉が示すように、南の文化とも交流があったことが分かります。
津波前後の青苗地区の写真展示がありました。現在、津波館が建ち、公園に整備されているここは、住宅街だったことが分かります。青苗に住む人の多くが漁師だったそうです。
津波で流された道路工事の標柱が、海流に乗ってユーラシア大陸沿いを流れていき、兵庫県浜坂町に流れ着いたそうです。
青苗地区からは東海岸を北上します。穏やかで鮮やかな青い海からは、先程聞いた大津波ののとは、全く想像も出来ませんでした。
奥尻島のシンボル、なべつる岩です。鍋の蓋の取手に見えることから名付けられたそうです。岩にはカモメが沢山いて、鳴き声が響きわたっていました。
奥尻港近くの、島唯一のコンビニ・セイコーマート奥尻店でアイス休憩。離島でもアイスの種類は充実していました。今日の晩ごはんと明日の朝ごはん用の食料も調達します。
島最北端の稲穂岬に到着!漁師さんのお店「北の岬さくらばな」にて遅めのお昼ごはんです。いかさし定食@1100円、新鮮なイカは柔らかくとろけるようでした。
稲穂岬の先端には、賽の河原があります。ここは海難犠牲者を慰霊する場所で、「道南五大霊場」の一つとされています。
島の中心部分、標高が高い所は畑や草原が広がっていました。
島北西部は海岸線沿いに道路がなく、急な山道を走ることになります。一部未舗装の部分もありました。
山の角度から地形の急峻さが分かると思います。中央が稲穂岬、その向こうに見えるのが北海道せたな町のあたりです。
夕方17時、奥尻島一周ゴール!ゲストハウス近くの温泉「神威脇温泉」に入ります。2階は展望風呂になっていて、海を見ながら温泉につかることが出来ます。熱めのお湯で疲れも吹き飛びました。
今日も昨日と同じく「奥尻ゲストハウス imacoco」に泊まります。奥尻港近くの漁協の売店で買った、冷凍糠ぼっけ、セイコーマートの冷凍ジンギスカン、冷凍炒飯で晩ごはんを作ります。キッチンは自由に使えて、ガスの赤外線調理器もあって糠ぼっけはそれで焼きました。そのほか水道水は湧水でかなり美味しいです。
ジンギスカン焼飯と、焼きほっけで晩ごはんとします。焼きほっけは程よい塩加減で絶品でした。身も柔らかくて食べやすいです。ジンギスカン焼飯は美味しいものの、塩気が強すぎて最後は飽きてしまいました…
食後は洗濯をして(無料)、明日は5時に起きて7時の船に乗る予定なので、早めに寝ました。
【今日の走行距離:68.84km】
【1日目からの合計:432.00km】
(4日目おわり)
(5日目へつづく)