2017年、学生時代に始めた自転車北海道旅も、今年で5年目を迎えました。今回は未踏の地、道南一周を目標に走っていきます。
今日はフェリーで上陸した小樽から、積丹半島を一周し泊村を目指します。
10時の小樽駅。フェリーでは寝てばかりだったはずが、二度寝してしまいこの時間のスタート。もう既にかなり暑いです。
小樽市街の自転車屋さん「フレンド商会」で、ゴールデンウィークの四国一周旅で破れてしまったグローブを調達しました。自転車旅で痛くなりがちなのは、自分の場合お尻と手なのでこれはいい買い物になりそうです。寝坊したおかげで買えたということで出発。
小樽からは国道5号でまず余市へ。広い道路で交通量も多いです。
JR函館本線・蘭島駅
海沿いに出ると、青が目に飛び込んできました。いい天気で良かったです。7月の北海道旅は初めてですが、いつもの9月より天候には恵まれそうです。
国道横に突然現れたフゴッペ洞窟。思わず立ち寄りました。縄文時代に描かれたという、洞窟画が見られます。建物の奥が洞窟にめり込むようになっていて、そこから観察できます。岩に刻まれた絵の意味は分かっていないようですが、数千年前の人々の暮らしに触れることが出来ます。
豊浜のローソク岩
豊浜トンネルを出たところにある、セタカムイ、犬の神様の岩。帰らぬ主人を待って遠吠えする犬が、この岩になったという伝説があるそうです。
セタカムイの手前にあるのが、豊浜トンネル崩落事故の慰霊碑です。1996年、豊浜トンネル内で大きな崩落が起き、通行中のバスや車が巻き込まれるという痛ましい事故がありました。
現在の豊浜トンネルの古平側出口です。崩落箇所を避けて、途中から新しくトンネルを掘ったため洞内大きくカーブする箇所があります。
積丹町に到着。海鮮丼が食べたかったものの、ウニの旬だからか、どのお店も大混雑だったので断念。セイコーマートの100円パスタと海苔弁を買い、漁港のベンチに座っていただきました。
またコンビニは、積丹町のセイコーマート美国を出ると泊村のセイコーマートまで一軒もないため、食料はここでの調達をおすすめします。晩ごはん用の弁当も買っておきました。
国道脇にあった神威神社。神威、カムイ=神様なので、神様の神社!?と思うとすごい名前です。調べてみると積丹郡総鎮守だそう。
神威神社、本殿のようす。北海道の神社は、建物がカラフルなイメージです。神威神社のあとはいよいよ今日の目的地、神威岬へ。国道から岬へは急な登りでした。ゲート前で係のおじさんから、18時に閉めるから気をつけて、暗くなると熊出るよ!とありがたいアドバイス。寝坊もあって既に16時半でした。
坂を登り切ると駐車場があり、そこから岬の先端へは歩いて向かいます。予想より長かったので小走りで岬へ。
岬に向かって南側の風景。これから進んでいく方向です。
こちらは北側の風景。積丹岬が見えます。どちらも海は鮮やかに青く、まさに積丹ブルーの様相です。
神威岬の突き出た部分の全容、こうして見るとまさに断崖絶壁で、神の岬と言われる意味も何となく分かります。
岬の先端からの眺め。小さな岩がいくつか海面から突き出ています。この辺りは暗礁が多く、古くは魔の海、海運上の難所として知られていたそうです。
岬に立つ神威岬灯台。1888年に点灯した、現存する北海道の灯台のうち、5番目に古い灯台です。
ロシア海軍の襲来に備えて建てられた、電波探知塔の跡地もありました。
少し離れたところからの眺め。
神威岬から国道へ戻る坂道から、積丹岬方面がよく見えました。下の国道とはそこそこ高低差があります。
神威岬からは今日の宿がある泊村へ向けて南下します。
道端でカモメが鳴いていました。奥には神威岬。
この辺りはトンネルが多く、岬があるとトンネルで向こう側の平地へ、を繰り返して進んでいきます。
1km以上の長さのトンネルもそこそこあり、入り口からのひんやりとした冷気で長さが分かります。内部は地下水もあって濡れているからか、体感で外より10度くらい寒く感じました。また、トンネルには必ず広めの歩道がありますが、交通量も少ないので自転車は車道を走っても問題ないと思います。
積丹町から神恵内(かもえない)村へ。カントリーサインには、日本昔ばなし風の龍のキャラクターがいました。なんだこれ?
大天狗トンネルを出たところで振り返って撮影。荒々しい断崖絶壁の岬をトンネルが貫いています。土木が発達する前は、船でしかたどり着けなかったであろう場所を走ります。
こちらも振り返って撮影。山が急角度で海へと落ち込んでいるのが分かります。昨日フェリーからこの辺りの地形を見ると、あまりの絶壁ぶりに、どこに道があるのか不思議に思っていました。
神恵内村の役場付近です。役場は新築されたようで綺麗な建物、周りには営業中の商店もありました。ここから宿までは5kmほど。
神恵内から泊村へ向かう途中、陸上に道路を造ることを諦め、新潟県の親不知付近と同じく、海上に高架道路を架けています。
高架道路から昔の道路跡と塞がれたトンネル跡が見えましたが、かなり狭い道のうえ、斜面が迫り今にも崩れてしまいそうでした。確かに、もう新しい道路を作る余裕は無さそうな地形です。
19時半、日没ギリギリに今日の宿、盃温泉潮香荘へ到着!昔ながらの温泉旅館です。
部屋も一人にしてはかなり広々としています。いつも安くて狭い部屋ばかりに泊まっているので、逆に落ち着かないかも?1泊朝食つきで7150円でした。
晩ごはんは積丹のセイコーマートで買ったザンギ弁当、そして北海道で食べたいやきそば弁当。なかなかのボリュームで大満足です。
いい旅館は写真の通りお茶とお菓子の用意があるのも嬉しい。落ち着きます。
食後は温泉へ、海が見える露天風呂があって、月明かりの下温泉が楽しめます。ふと湯船にでかい黒い虫がいると思ったら、めすのクワガタでした。北海道では国道の道路脇でもよく見かけます。
【今日の走行距離:104.39km】
【1日目からの合計:104.39km】
(1日目おわり)
(2日目へつづく)