2023.1.5 琉球城めぐりと大東島の旅 【3日目】

今年の正月旅は、一人旅では初となる沖縄へ。

6泊7日の行程で、以前から行きたかった日本100名城のお城めぐりと、到達難易度の高い離島、北大東島南大東島へ向かいました。

3日目は前日に上陸した、北大東島を巡る旅。

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沖縄県最東端・北大東島の真ん中あたりにある、北大東総合運動公園にて朝を迎えました。旅費圧縮のための野宿でしたが、まっ平らな島だけあって夜中から風が強くなり、予想以上に寒くあまり休めませんでした。
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朝ごはん。前夜ハコクロオーナーさんから差し入れのメロンパンとかるかん。非常食も兼ねて、カロリーのある甘い物は那覇から多めに持ち込みました。

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上陸した時からヒヨドリが沢山いるなと思っていましたが、本州で見かけるヒヨドリと違って、ダイトウヒヨドリという亜種が生息しているそうです。
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まずは島の博物館、うふあがり人と自然のミュージアムへ。ホールもあり、島で一番大きな公共施設です。

島の成り立ちから現在に至るまでの歴史が詳しく展示されていて、開館後すぐ見始めましたが、じっくり読んでいると2時間ほどかかりました。島についての文献資料も読めます。
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北大東島は、海底火山が隆起し火山島として誕生、その後山頂にサンゴ礁が成長、堆積することでサンゴ礁の島となりました。
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北大東島南大東島の立体模型。サンゴ礁で出来た島の特徴として、島の周囲が中央部よりやや高くなっている、すり鉢状の地形です。f:id:suzumetravel:20230122154001j:image

島の隠れた名物・インガンダルマバラムツとも呼ばれる魚ですが、身は油分が豊富で食べると消化出来ずに出口から油が出てきてしまうそうです。そのため販売は禁止されています。
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島の観光マップ。ご飯茶碗を横から見たような形をしています。

見学後はもうお昼の時間なので、近くのレストランはまゆうへ。

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大盛りのじゃが麺。じゃがいもで作った、じゃが麺は島の特産品で、モチモチしていて美味しいです。

午後は燐鉱山遺跡と港湾事務所がある西港へ向かいました。
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はまゆう荘の背後の山が、島の最高峰の黄金山(標高74m)で、山頂に北大東島灯台がそびえます。
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灯台から下りる道、さとうきび畑の向こうに見える青い海が印象的です。
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西港の北大東村港湾事務所に来ました。北大東・南大東島那覇を結ぶフェリーだいとうの切符は、ここで購入します。週1便かつ海上シケによる欠航も多い航路ですが、運良く好天が続き乗船出来そうです。

前日に電話で、北大東→南大東→那覇の経路で1/6の船を予約しましたが、買えるのは北大東→南大東の切符のみで、南大東→那覇分は南大東島で買うことになります。島間の運賃は870円でした。

注意したいのは、北大東島には北・西・南(江崎)港の3つの港があって、風向きによって使う港が変わるということ。ただ、冬は北風なので北港を使うことはほぼ無く、西港か南の江崎港だろうとのお話でした。

島の防災無線放送でも船の出航情報が流れるそうですが、歩いて移動するなら早い方が良いからと、朝7時にどの港から出るか電話していただけることになりました。

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これがフェリーだいとうの乗船券。旅程を組んだ時から、フェリーが出航延期や欠航にならないかが一番気掛かりでした。出航がほぼ確実(この日の17時に那覇を出て、翌朝北大東に着く)になり、本当に安心しました。

ただフェリーが来なくとも、飛行機は毎日那覇へ飛んでいるので帰ることはできます。でも船に乗るのは一大イベント(この後分かります)ですし、何より安く宿代わりになるのが魅力的です。

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港湾事務所の金比羅神社にお参りしました。沖縄角力の土俵があります。お供えされていたのは、島の特産品「ぽてちゅう」、じゃがいも焼酎です。
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ここからは西港地区周辺に残される、北大東島が燐鉱山として栄えた時代の遺跡を巡ります。日本では数少ない燐鉱山で、化学肥料になるリン鉱石を産出していました。写真は公衆浴場跡、右側は天水(雨水)を貯める円形のタンクです。今では海水を濾過した上水道が整備されていますが、当時は真水も貴重でした。
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こちらも西港よりやや内陸にある公衆浴場跡。周りはさとうきび畑ですが、かつては街で家屋が並んでいたことでしょう。
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2つある浴槽、男女真ん中で仕切られていたようです。壁には脱衣所に棚が付けられていた跡もあります。浴場の後ろには雨水タンクと、集水のための斜面がありました。

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こちらは発電所跡。機械類も朽ちるまま残っているようです。

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これらの燐鉱山遺跡は、2017年に国の史跡に指定されました。離島という特殊な環境ゆえ、自然になり行くまま当時の雰囲気が残っていて、とても貴重な歴史遺産と感じます。
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リン鉱石を乾燥させていた大型ドライヤー。

後ろに崩落してしまったレンガ塊が見えます。
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大型ドライヤーに繋がる貯蔵庫。トンネル内ではトロッコリン鉱石を運んでいました。トンネルが破壊されているのは、第二次世界大戦後、アメリカの統治下での操業時に積み出しの手法が変わったため。またそれまでリン鉱石を手作業で選別していたところ、機械での選別に変えた結果、品質が低下し、1950年に閉山の日を迎えました。
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この断崖絶壁に何とか桟橋を造り、リン鉱石を出荷していました。写真に写っていない手前に、当時の急斜面があります。
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正面から見た貯蔵庫。史跡指定された現在では、崩落した部分は復元され、裏側には補強の骨組が入っています。
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港の急斜面の延長線上にある、船の巻き上げ機と思われる機械。歯車は朽ちて完全に動かなくなっています。台座には設置年月であろう日付が刻まれていました。

これらの遺跡はそれぞれ案内板があり、QRコードを読み取ると詳しい歴史が説明されています。実物を前にして読んでいくと、当時の人の姿が目に浮かぶようでした。
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上陸公園で、北大東島に初めて人が上陸した岩場へ下りました。断崖絶壁の島は波打ち際でも岩ばかりで、唯一ここなら上陸出来そう、という岩場でした。向かいには南大東島の姿。
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上陸公園から眺める夕日。心なしか波も穏やかに見え、漁船が波に揺られていました。
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サトウキビ畑を通って、中心部に戻る時に見かけた島猫。
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レストランはまゆうで、この日もゲストハウス・函館クロスロードのオーナーさんと晩ごはん。函館クロスロード繋がりで、北大東を訪れている旅人の方も合流、島巡りのお話も聞けて面白かったです。

函館クロスロードはラッキーピエロも近くオススメのお宿。僕は今までで3回訪問し、7泊お世話になっています。オーナーが北大東にいる冬シーズン以外は営業されています。

はまゆうでは2日で3食お世話になりましたが、大東寿司、ちゃんぷるー、スーチカーにイカフライ、じゃが麺とどれも美味しかったです。中でも一番気に入ったのは、豚の塩漬け・スーチカーでした。
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はまゆう荘の入口から、昼に訪れた灯台の灯りが見えました。
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ハコクロオーナーさんから、セイコーマートブランドのトマト酎ハイを差し入れいただきました。北海道から送ってきた物で、ここではかなりの貴重品。そして島の商店で何故か売られていたことがあったそうですが、セイコマ価格の倍はしたとのこと。

この日も同じく総合運動公園にお邪魔して夜明かし。風対策で建物の壁の間に挟まれて寝ました。

 

(3日目おわり)

(4日目へつづく)

2023.1.4 琉球城めぐりと大東島の旅 【2日目】

今年の正月旅は、一人旅では初となる沖縄へ。

6泊7日の行程で、以前から行きたかった日本100名城のお城めぐりと、到達難易度の高い離島、北大東島南大東島へ向かいました。

2日目は、1日目に運良く入手できたチケットで、那覇から絶海の南大東島北大東島へ飛びます!

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今日は那覇の街中、ゲストハウス「THE KITCHEN HOSTEL AO」からスタート。素晴らしい目覚めでした。ゆいレールの県庁前駅・旭橋駅まで歩いて10分程度と、立地の割に1泊1700円と安く、良い宿でした。

旭橋7:01 那覇空港7:13 那覇空港ゆき
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これからこの中のどれかに乗るはず…那覇空港駅に着く直前、駐機場に並ぶ飛行機が見えました。
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前日空きが出て購入できた、那覇〜南大東乗り継ぎ〜北大東行きの航空券です。北大東か南大東で当日中に乗り継ぐと、通しの運賃になるというのがポイント。直行便と同じ値段で、北大東島南大東島両方上陸出来るという訳です。
ターミナルの3階で荷物を預け、2階から搭乗口に向かいます。那覇空港は何故かカウンターと搭乗口の階が違っていて少し迷いました。搭乗口からはバスに乗って飛行機へ。
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ゆいレールから見て、一番手前に並んでいた飛行機に乗り込みます。ボンバルディアのDHC8-Q400という機種、プロペラ機に乗るのは初めての体験でした。ジェット機は駐機中もエンジンが動いていますが、プロペラ機は搭乗後にエンジンが動き出し、徐々に出力が上げられていく所に頼もしさを感じました。

那覇(OKA)7:55 南大東(MDD)8:55

RAC(琉球エアーコミューター)861便


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離陸に向けて滑走路の南端へ。
那覇空港の滑走路は自衛隊も使用していて、"海上"自衛隊の飛行機が停まっていました。
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ジェット機に比べて短い滑走距離でふわりと離陸すると、あっという間に沖縄本島の上空へ。
見えている滑走路は米軍嘉手納基地のものです。
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CAさんから沖縄バヤリースのドリンクサービス。機内はほぼ満席でしたが地元の方ばかりらしく、貰っている人は少なめでした。
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離陸後小一時間で島が見えてきました。手前が南大東島、奥が北大東島です。両島とも、明治時代に開拓されるまでは無人島でした。古くから琉球王国として栄えていた沖縄本島と周りの島々とは、全く違った歴史を持つ島です。
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いよいよ南大東島に着陸。写真中央の街が、南大東村の中心部である在所地域です。
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ターミナルビルまで歩いて移動。電車の駅ぐらいのサイズ感です。預けた荷物はカウンターに並べられますが、CAの方も荷物を運んでいたのが印象的でした。自分の荷物は那覇空港で乗り継ぎ便として預けたため、運ばれてきませんでした。つまり乗り継ぎ時間の間、手ぶらで南大東島を観光できます。
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沖縄本島からおよそ400km、まさに絶海の孤島です。
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空港ターミナル内の観光案内所で借りられるレンタサイクル。観光客が島内を周るには貴重な足です。1日2000円、電動自転車でした。島内の地図をもらってスタート。
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空港から反時計回りに島を一周しながら、観光スポットを周ることにしました。サトウキビ畑に囲まれた道を走っていきます。島内の道路は9割ぐらいがサトウキビの風景でした。
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まず最初に向かったのは、バリバリ岩。岩に挟まれた光景は、立山の雪の大谷のよう。「南大東島は、フィリピン海プレートに乗って1年間に7cm北西方向へ移動している。その証拠となるのがバリバリ岩で岩間の下から村木ビロウがそびえ立つ秘境探検の地である」(現地案内板より)
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岩壁の間を進むと穴があり、最深部まで進むことができる。穴の中は石が階段状に置かれていて、一応整備はされている様子。
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最深部まで行くと、流石にうす暗く、行き止まりはかまくら状になっていて真っ暗だった。
周りの岩を見ると、ポツポツと穴が空いていて、島全体がサンゴ礁で出来ていることがよく分かります。
バリバリ岩の次は、島一番の観光名所といえる星野洞へ。
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地上の事務所で受付して、地下の洞内へ入るとこの光景。地下迷宮のような雰囲気の鍾乳洞で、その迫力にただただ圧倒されました。
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南大東島サンゴ礁を由来とした、石灰岩の島ですが、雨水が酸性になると石灰岩を溶かしていきます。地下に洞窟が出来て、その状態で島が隆起すると地下水脈が更に深い層に移動するため、大きな洞窟が出来ます。この洞窟で天井から染み出した水が鍾乳石を作り出すということです。
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鍾乳石が伸びていく速さは100年で1cmともいわれ、写真のような数mにもなる石柱は、何万年、何十万年以上の時間をかけて育ったものです。
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育ちすぎて何層にもなっているように見える石柱。南大東島に人がやって来る遥か昔から、ここまで育ち続けていたことを思うと、地球の神秘を感じずにはいられません。
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一番深い場所から見たところ。立ち止まると水が滴る音しかしません。時間が止まったような静けさでした。
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星野洞からバリバリ岩側に戻り、南大東漁港へ。日本でも類を見ない「大規模な岩盤掘り込み方式」の工法で造られた、南大東島唯一の漁港です。
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漁港全体がこちら。湾内は全て元々は陸地で、断崖絶壁に囲まれた島のため、陸地を掘り込んで造られた港です。
漁港が出来る前は、漁船をクレーンで吊って漁に出ていたそうで、案内板にある「長年の夢かなう」の文字の意味がよく分かります。
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時刻はお昼時、お店が集まる在所地域へ向かう途中に線路跡を発見。かつて島に走っていた、サトウキビを運ぶためのシュガートレイン線路跡です。
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南大東小中学校の前には島内唯一の信号機。
お昼ご飯は有名な大東そばのお店「いちごいちえ」でいただきたいところですが、お正月休み(12/31〜1/7)でした。近くのコンビニ風のお店「スーパーミナミ」で惣菜と飲み物を調達。
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せっかくなので海が見える場所、塩屋海岸でお昼にします。今日の海は大東島では穏やかな方と聞きましたが風は強く、白波が立っていました。
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島の惣菜屋さんのタコライスイカフライにジュース1本で700円程度と、本州と大きく変わらない値段でした。お昼に流れる防災無線と波の音を聞きつついただきました。
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再び在所地域に戻り、シュガートレインの蒸気機関車を見学。塩害のせいか錆びて真っ茶色で、形を保つのがやっとという風情です。機関車の後ろには木造の客車もあります。
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こちらは日本車輌製のディーゼル機関車ですが、同じ様子。かつてはサトウキビを運ぶため島を一周するように線路が敷かれていたそうですが、トラック輸送に切り替えられ廃止されました。
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島一番の高所、日の丸山展望台。見渡すと平らに見える島ですが、よく見ると中心部が低くなっている、すり鉢状の島だと分かります。
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島の中央部にて、地面を掘ってため池を造っているようでした。
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ここにもシュガートレインの線路跡。
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海軍棒プール、夏は泳げるそうです。
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出発時刻の30分前に空港に戻りました。那覇からやって来た飛行機で、お隣の北大東島へ渡ります。時刻表では20分の所要時間ですが、実際の飛行時間はわずか6分程度。距離は約13kmと、日本最短の航空路線です。那覇→南大東→北大東→那覇の順で飛ぶ(北大東と南大東どちらが先かは、週の半分で変わる)ため、このような短距離区間が出来ました。

南大東(MDD)14:40 北大東(KTD)15:00

RAC(琉球エアーコミューター)735便

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北へ向かって離陸した後、左へ旋回し、南大東島の上空で着陸装置を展開します。地上にはさっきまでいた在所地域が見えています。
南大東島の上空を一周し再び北に向いたところで高度を下げて、北大東空港へ着陸するような飛行ルートでした。
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座った13列が最後尾の座席でした。壁の後ろは貨物スペースです。
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北大東空港でも歩いてターミナルビルへ。南大東空港と変わらない大きさです。
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レトロな時刻掲示がありました。この日は臨時便もあって1日3便の運航。
カウンターで那覇空港で預けた荷物を受け取って出発。北大東島には3日間滞在する予定です。
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空港から歩き出すと、さっそくサトウキビ畑に囲まれました。
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島の中心部、サトウキビの精製工場の近くにある大東宮。夜になると天然記念物のダイトウオオコウモリが飛び交います。ここで北大東村の港湾課に連絡して、4日目に乗る、那覇ゆきのフェリーだいとうを予約。
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サトウキビ畑の夕暮れ。
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上陸公園からの夕焼けの眺め。南大東島にも灯りが見えます。
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晩ご飯は島唯一のホテル、ハマユウ荘のレストランでいただきました。ゲストハウス・函館クロスロードのオーナーさんと共に。冬は宿を閉めて、北大東でサトウキビ収穫の仕事をされています。
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ネタが漬けてあるのが特徴の大東寿司。八丈島特産の島寿司と同じで、八丈島から入植した人々が発祥といわれます。豆腐のチャンプルーはもちろん、豚肉を塩漬けにしたスーチカーがお酒に合ってめっちゃ美味しかったです。
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今日の宿は北大東総合運動公園でした。
夜は風が弱かったものの、夜中から強風で思ったより寒くて寝たり起きたり。ただ天然記念物のコウモリは沢山見られました。
(2日目おわり)
(3日目へつづく)

2023.1.3 琉球城めぐりと大東島の旅 【1日目】

今年の正月旅は、一人旅では初となる沖縄へ。

6泊7日の行程で、以前から行きたかった日本100名城のお城めぐりと、到達難易度の高い離島、北大東島南大東島へ向かいました。

1日目は沖縄本島に上陸し、那覇市内を観光しました!

いつもながら、神戸空港からのスタート。那覇便は朝に神戸空港を出発するスカイマーク便の中では早めの出発です。

三宮6:30 神戸空港6:47 神戸空港ゆき

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神戸空港の朝の保安検査場は混みがちで、搭乗口に行くと既に多くの人が乗り込んでいました。那覇空港までは2時間15分のフライト、よく乗る新千歳空港よりも長い飛行時間です。

神戸(UKB)7:30 那覇(OKA)9:45 スカイマーク(SKY)591便

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清々しい青空の中のフライトで、先月自転車旅で訪れた小豆島を一望できました。この後高知上空の辺りから雲が出てきて、景色はよく見えませんでした。
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機内誌の航路図では屋久島の真上を通過するルートになっていて、秋に登った宮之浦岳が見えるかも…と思っていましたが、雲の下でした。

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沖縄本島上空では雲も切れて、鮮やかな青い海がよく見えました。日本の中でも海が綺麗な場所はいくつもありますが、やはり沖縄の海は別格ですね。上陸前に期待が高まります。
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沖縄本島に上陸!

日本最西端の駅、ゆいレール那覇空港駅から旅のスタートです。

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沖縄MaaS のWebサイトで、ゆいレールの1日券を沖縄県外からの旅行者は安く購入できます。800円のところ590円でした。沿線の観光施設の入場料割引もあってとてもお得です。
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ゆいレールは2両編成のモノレール、沖縄では戦後初となる鉄道路線です。利用の需要は高く、混雑緩和のため今後3両編成になるそうです。

那覇空港10:22 牧志10:39 てだこ浦西ゆき

牧志10:47 那覇空港11:05 那覇空港ゆき

空港から市街地へ向かったものの、翌日に乗ろうと計画していた大東島ゆきの飛行機に空きが出たため、那覇空港にとんぼ返りしました。

JALのカウンターにて、琉球エアコミューター那覇→南大東→北大東便のチケットを購入。那覇から北大東・南大東へ向かう場合、北大東か南大東で同日中に乗り継ぐと那覇から通しの運賃になるため、観光客にはオススメの経路です。

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無事大東島ゆきのチケットを確保できて一安心。再びゆいレールで市街地へ。結構高い所を走るため、いい景色です。

那覇空港11:58 てだこ浦西12:37 てだこ浦西ゆき

せっかくなので、終点のてだこ浦西駅まで乗り通しました。これでゆいレール完乗。
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路線の延伸計画もあるようで、駅から少し延びた所までレールがありました。
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駅前には、商業施設にあるような大きな立体駐車場があり、車からゆいレールに乗り換えて那覇市街地へ向かえるようになっています。

てだこ浦西12:50 首里12:59 那覇空港ゆき

首里駅で降りて、歩いて首里城へ。途中、美味しそうな地元料理の食堂や、沖縄そばのお店がありましたが、正月休みでした。

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丘に登ると首里城公園でした。本州のお城と同じく石垣が連なっています。

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首里城中心部にあるのがこの守礼門。ただいま改修工事中でした。
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首里城内のレストラン「首里杜」にてお昼ご飯にしました。首里城定食@1100円。沖縄そばに炊き込みご飯のジューシー、ゴーヤサラダ、ジーマーミー豆腐と沖縄の味盛りだくさんで、沖縄最初の食事として最高でした。中でも落花生が香ばしいジーマーミー豆腐が一番気に入りました。
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正殿前にて琉球伝統の正月行事を見学できました。儀式は簡略化しているとのことでしたが、十分当時の雰囲気が伝わってきました。予想外のサプライズでした。
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屋根にあった龍の飾りの残骸、2019年の火災で焼けてしまった正殿のものです。今では復興に向けた工事が始まっています。木の部材を加工する建物が、正殿跡の横に建てられていました。
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城内には、琉球王国の末永い繁栄を願って松が植えられていたといいます。写真右奥に復興工事の建物が見えます。新たな正殿は2026年に完成するそうです。
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続いて首里城横の玉陵(たまうどぅん)へ。こちらも世界遺産で、首里城を治めていた琉球王家代々のお墓です。石灰岩造りで、要塞のような見た目です。

儀保16:21 県庁前16:36 那覇空港ゆき

首里城見学の後は今日の宿へ移動。
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今日の宿はゆいレール・県庁前駅近くの「THE KITCHEN HOSTEL AO」です。

Booking.comからの予約で1泊1706円でした。ホステルとはいえ本州の感覚からすると激安ですが、那覇ではこの価格帯のホステル・ゲストハウスが何軒もあります。宿は下調べせず当日決めたので、予想外の値段でした。

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チェックイン時にお正月のご挨拶として、沖縄の味さんぴん茶をいただきました。
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パン屋さんとカフェの2階がベッドルームになっていて、登山用のザックが入る大きなロッカー、ベッドも広々と素晴らしい環境でした。朝は宿泊者限定のモーニングもあるようで、オススメの宿です。f:id:suzumetravel:20230108073256j:image

そして晩ごはんは以前から気になっていた、沖縄ローカルのバーガーチェーン・A&Wへ。国際通りにあるお店まで歩いて行きました。写真は県庁北交差点と沖縄唯一の百貨店リウボウ。
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チキンバーガーにポテト、そしてルートビアのセット。ルートビアは湿布を思わせる独特の風味で、筋肉痛が治りそうな味でした。マラソンや登山の後に飲みたくなりますね。ちなみに店内で食べるとルートビアはおかわり自由です。もちろんおかわり。
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食後は明日からの大東島渡航に備えて、食糧調達です。デパ地下のスーパー「リウボウ」にて地元のものを揃えました。甘いお菓子類はカロリーが高いので、島で万が一食いっぱぐれても非常食になるだろうという登山的発想です。

県庁前19:48 赤嶺19:57 那覇空港ゆき

赤嶺20:10 小禄20:12 てだこ浦西ゆき

小禄20:34 県庁前20:44 てだこ浦西ゆき

買い出し後は日本最南端の駅、ゆいレール赤嶺駅へ行って記念碑を見物。ただ周りが暗くて夜はイマイチでした。小禄駅では駅前のイオンで再び食糧調達。翌日からの渡航準備を整えました。

2日目では南大東島北大東島へ渡ります!

 

(1日目おわり)

(2日目へつづく)

 

【いつも旅行記をお読みいただいている皆様へ】

去年から旅行記の更新が滞っておりすみません。

2022年GWの北海道日本海縦断旅、夏の自転車北海道旅は今後必ず掲載予定です。

またその他の旅行記も書いていきますので、のんびりお待ちいただけると嬉しいです。

今後ともよろしくお願いいたします。

2021.7.26 道南一周2021【10日目】

2017年、学生時代に始めた自転車北海道旅も、今年で5年目を迎えました。今回は未踏の地、道南一周を目標に走りましたが、予想以上の暑さもあり、函館で断念。

最終日10日目は、前夜に苫小牧から敦賀ゆきの新日本海フェリーに乗ったところから。

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帰りのフェリーは、深夜に乗船し一人宴会を開いてそのまま横になり、昼に起きるのがいつものパターン。

携帯の電波も入らないため、ひたすらゴロゴロするのも、旅の疲れをとる良いリフレッシュになります。
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船尾から続く白波を眺めるのも、船旅の楽しみです。
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お昼ごはんはレストランでカツカレーを。間違いないおいしさです。
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そしておやつに北海道限定のカップ焼きそば「やきそば弁当
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あとはひたすら海を眺めて過ごします。f:id:suzumetravel:20220812203044j:image

そして日没
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日が沈むともう敦賀はすぐそこです。

いつも通り、滋賀の知り合いの方に迎えに来てもらい、翌日自宅へ帰りました。

 

(10日目おわり)

(道南一周2021おわり)

2021.7.25 道南一周2021【9日目】

2017年、学生時代に始めた自転車北海道旅も、今年で5年目を迎えました。今回は未踏の地、道南一周を目標に走っていきます。

北海道最終日・9日目の今日は、函館から駒ヶ岳登山のあと、列車で移動しフェリーの出る苫小牧東港へ向かいます。

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3泊お世話になったゲストハウス函館クロスロード。一つの宿に3連泊するのは初めての経験でした。3連泊以上すると1泊2500円が2000円になるのでお得です!

連日の暑さで函館滞在になりましたが、観光の経験も少なく、美味しいものも多くてちょうど良かったです。
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宿から少し走って五稜郭駅。ここから駒ヶ岳のふもと、大沼公園までは列車で移動します。この日は苫小牧の港まで列車移動なので、普通列車乗り放題の青春18きっぷを使っています。


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窓が開く昔ながらの汽車旅です。f:id:suzumetravel:20211101235721j:image

セイコーマートのおにぎりで朝ごはん。山わさび味が一番気に入っていて毎回買ってます。
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大沼駅の手前から、小沼が見えてきます。雲は多いですが天気は良さそうです。
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洋館風駅舎の大沼公園駅に到着。ここから自転車で駒ヶ岳登山口を目指します。
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途中迷いつつ、駅から1時間弱で駒ヶ岳五合目。距離は10kmないくらいでした。この辺りから砂利道なので、自転車は写真の石碑に立てかけました。ここからは歩いて頂を目指します。
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登り始めると砂っぽい道で、滑って踏ん張りがきかずかなり歩きにくい。振り返ると大沼が見えました。

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馬の背を過ぎたあたりから、右に駒ヶ岳剣ヶ峰、左は標高1000mちょうどの円山。また整備されている一般登山道は馬の背までです。

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円山に登ると剣ヶ峰が目の前に!1000mを超えると雲も無くなり、これ以上ない眺めです。この素晴らしさは忘れられず、それ以来剣ヶ峰をスマホの壁紙にしています。
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剣ヶ峰最高峰へは岩場が続きます。火山らしく急な岩場で高度感がありますが、焦らずしっかり登っていきます。
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標高1131m・雲海の駒ヶ岳最高峰に到着!

照りつける太陽が暑く、また火山だからなのかアブがたくさん飛んでいます。
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火口原に下りてきました。振り返って剣ヶ峰を見ると、円山から見た時とは違って岩場のピークが連なる様子がよく分かります。

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昭和4年の噴火で出来た火口。周囲は300mくらいありそうな大きさです。また火口の中からは鳥のさえずりが聞こえ、幻想的な雰囲気でした。人の立ち入りは限られる中、鳥にとっては楽園なのかもしれません。
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火口から馬の背を通り五合目へ下山。登山口にある看板の通り、馬の背から先は入山規制があります。噴火の危険のほか、剣ヶ峰へ登る場合は岩場の危険もあるので、天候など注意が必要です。

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五合目からは再び自転車。さっきまでいた剣ヶ峰もだんだん遠くへ。
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道で乗馬を楽しむ人たちも見かけました。北海道ならではとはいえ、実際に見るのは初めてでした。

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駒ヶ岳五合目から1時間かからず森駅到着。距離は20km弱ありますが、ほとんど下りなので楽にたどり着けました。ここからはまた列車の旅。自転車を輪行袋に入れ、駅前の阿部商店で名物駅弁を買って乗り込みます。
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森駅の跨線橋から、駒ヶ岳長万部ゆきの普通列車。山頂は晴れていましたが、下から見ると雲がかかっています。

森13:44 長万部14:57 長万部ゆき


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阿部商店の名物駅弁の「いかめし」

スルメイカの胴にもち米が詰まっていて、甘辛い風味と食感が最高です。車窓の内浦湾を眺めながらいただきます。
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いかめしと内浦湾の車窓を楽しみ長万部着。乗り継ぎが30分ほどあり、晩ごはん用に近くの駅弁屋かなやへ。

長万部15:29 東室蘭16:51 東室蘭ゆき

東室蘭16:58 虎杖浜17:22 苫小牧ゆき


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長万部からは新型車両のH100形、東室蘭ゆきに乗ります。

窓が全開にならないのが少し残念ですが、最新のハイブリッド機構で加速が速くなりました。また車いすスペースが広めにあって、輪行袋も置くことができて助かります。

途中、秘境駅で有名な小幌駅から沢山人が乗ってきて目が覚めましたが、東室蘭までほとんど寝ていました。東室蘭からはすぐ苫小牧ゆきに乗り換え、虎杖浜へ。
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虎杖浜駅。無人駅で、道内でよく見かける形の駅舎があります。
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虎杖浜温泉ホテル ぬくもりの湯

虎杖浜駅から歩いて10分くらいです。

早く港に着いてもなので、20時の列車までのんびり温まります。

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風呂上がりに、長万部で買った「かなやのかにめし」をいただきました。のんびり休憩した後、再び虎杖浜駅へ。北海道旅もいよいよラストスパートですです。

虎杖浜20:02 苫小牧20:44 苫小牧ゆき


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苫小牧駅近くのセイコーマートへ食料買い出し。新日本海フェリー苫小牧東港は、売店はあるもののその他は何もない原野なので注意。
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日高線苫小牧東港最寄りの浜厚真へ。鵡川ゆきは北海道の恵み号でした。北海道の自然をモチーフにしたラッピングのほか、車内はリニューアルされ木を使った座席になっています。

苫小牧21:33 浜厚真21:54 鵡川ゆき


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あたり一面暗闇の浜厚真駅に到着。写真奥で光っているのがフェリー乗り場です。自転車を組み立てていきます。
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1回目、2回目の自転車旅では、フェリーで苫小牧東港に到着後、夜を明かした浜厚真駅のだるま駅舎。その時と全く変わりません。
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浜厚真駅の駅前道路から。かなり暗いですが、フェリーターミナルまでは1km程度、すぐに到着します。途中の橋でこれから乗るフェリーが見えますが、煌々と光輝いていて、毎回このタイミングで今回も無事に帰れると思うとホッとします。
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お馴染みのすいせん号と記念写真。新日本海フェリー・苫小牧〜敦賀航路は、この「すいせん」と「すずらん」が毎日就航しています。
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貨物や車の輸送がメインのフェリー、陸上自衛隊の輸送車も沢山乗り込むようです。
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苫小牧港23:30発が定刻。乗り込んですぐ、夜食にやきそば弁当とセコマブランドのお酒を飲んで、ゆっくり就寝しました。

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大沼公園駅駒ヶ岳登山口の走行ログ
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駒ヶ岳登山口〜森駅の走行ログ

【今日の走行距離:32.24km】

【1日目からの合計:757.52km】

(9日目おわり)

(10日目へつづく)

2021.7.24 道南一周2021【8日目】

2017年、学生時代に始めた自転車北海道旅も、今年で5年目を迎えました。今回は未踏の地、道南一周を目標に走っていきます。

8日目の今日は、函館から恵山を往復します。もともとは海沿いに森まで行くつもりで出発したものの、出た時間が遅く断念しました。

今朝はゲストハウス「函館クロスロード」からスタート。今日も連泊するので、荷物は宿に置いて出発します。一昨日から3連泊となりました。

道南一周なので、函館から更に先へ進み、苫小牧まで走るのが当初の目標でしたが、予想以上の暑さに疲れてしまい、今年は函館までとなりそうです。

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まず函館駅近くの朝市に来ました。サーモンづくし丼、ご飯は大盛り無料のお店だったのでもちろん大盛りです。宿の人に教えてもらったお店は混んでいて行けませんでしたが、それでも大満足です。
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青函連絡船摩周丸」1988年まで運航していた船が函館駅近くの岸壁に繋がれ、今はかつての歴史を伝える博物館として整備されています。2年前の函館訪問時に中は見学しているため、今回は外観のみ。

いよいよ海沿いをひたすら東へ走り、亀田半島の先端・恵山を目指します。国道278号を走っていくと恵山方面です。ただ自転車の場合はずっと国道ではなく、集落を通る海沿いの平坦な道を走ると良いと思います。漁港近くの集落では、昆布干しの様子も見学できます。
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国道沿いの斜面に突然現れたアーチ橋。これは国鉄戸井線用の橋梁跡です。戸井線は五稜郭なら湯の川を通り、亀田半島先端近くの戸井までを結ぶ計画でした。ただこのアーチ橋やトンネルなどの建設は進んだものの、戦時中に建設が中断され、結局完成することはありませんでした。戦後も青函トンネル計画時、下北半島と亀田半島を結ぶルートが検討され、実現すれば戸井線の施設も活用できましたが、火山帯上にあることから現在の竜飛岬と白神岬を結ぶルートとなったということです。
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道の駅なとわ・えさんから恵山の眺め。

函館市街を出ると、なかなか休憩できるお店はなく、この道の駅と向かいにあるローソンくらいしかありません。
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名物の昆布ソフトをいただきます。味は思ったより昆布風味が薄く、ちょっとしょっぱいソフトクリームでした。もちろん美味しいは美味しいものの、少し期待はずれでした。

休んだ後はいよいよ恵山へ。
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恵山へはかなり急な坂道でした。最大14%!の勾配標識がありました。暑さも増すなか、休み休み山上を目指します。途中、写真のように赤茶色の山頂も見えました。
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やっとの思いで山上まで来ました。ここは海峡展望台、津軽海峡が一望できる…はずですが、残念ながら海は雲に覆われていました。

海峡展望台から少し下ると、道がなくなり火口原駐車場があります。日陰に自転車を停めて、恵山山頂へ登山道を歩きます。
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火口原駐車場から少し歩いたところで、恵山の特徴である赤茶色の山肌が臨めます。活火山に登ることはなかなか無い機会なので、興味深い風景ばかりです。
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ところどころ、火山ガスが噴出しています。登山道をガスが通り抜けると、今までに感じたことがない、硫黄臭、硫化水素の臭いがしました。硫黄臭はよく温泉のような匂い、とも言われますが、心地よいレベルを超えて身体に悪そうなくらいの濃さでした。
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火山活動で出来たであろう、ごつごつとした岩が山肌に散らばっています。
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火口原に広がる草原と火山岩たち。
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山頂に近づくと緑はほとんど無くなり、岩だらけの風景が続きます。大きな日陰も無く暑いため、岩の小さな影で何とか休みながら頂上を目指します。
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ときおり硫黄分を含んだ、黄色い岩場も見られました。ペンキで塗ったような真っ黄色の石も落ちていて、不思議な光景です。

登山口から1時間くらい歩いてきました。視界に緑がまた戻り、少し開けた尾根が続く所に来ると山頂はすぐそこです。
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ついに山頂に到着!

小さな神社があります。
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恵山大権現。恵山は古くから山岳信仰の対象となっていました。
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大権現から眼下の津軽海峡を望む。相変わらず対岸は雲に覆われて見えませんが、函館市街から走ってきた海沿いの道のりがよく分かります。
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大権現から少し登山口方向へ戻ると、山頂の標柱があります。恵山は標高が618mと、決して高い山ではありません。低山でありながら、火山ならではの荒々しく独特な風景が楽しめるのが醍醐味と言えそうです。
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登山口の火口原駐車場方面を望む。f:id:suzumetravel:20210724235835j:image

登山口まで下りてきました。

下山は早く、30分くらいで下りてこれました。不思議な風景が連続する恵山、是非また訪れようと思います。今度は雲が少なく、津軽半島まで見える天気の日に来たいです。

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道の駅向かいのローソンで買った弁当で、とりあえずお腹を満たします。恵山付近は飲食店が全くなく、道の駅のレストランも15時で閉まるので、やむなくのコンビニ弁当です。

もともとはこのまま北上し、森を目指す計画でしたがこの時間では厳しく断念。大人しく来た道を函館へ戻ります。
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この時間になると暑さも収まり、海沿いの国道は気持ち良く走れました。
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国道からトンネルが見えた気がして、戻って確かめてみると国鉄戸井線の線路になるはすだった、高台の平地が津波避難路になっていました。トンネルもそのまま残されているようです。入口へ近づこうするもあまりの藪っぷりにすぐ諦めました。
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北海道〜本州最短の地、津軽半島まで17.5kmです。津軽半島はぼんやりと見えるような、見えないような…
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釜谷漁港のあたりから見える釜谷富士。小さな山ですが、本家の富士山より綺麗な三角形をしています。案内板によると、古くは航海の目印となっていたのも納得です。
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磯の香りがする中、沢山の昆布が夕日に照らされていました。漁港の周りの家々では、どこも砂利が敷かれた昆布干し場があります。数人で協力して、昆布をまとめて束にしている様子も見られました。初めての自転車北海道旅で、日高半島を走った時は家の前の干し場を越えて、歩道まで昆布が溢れていたのを思い出しました。なかなか衝撃的な光景で、印象に残っています。
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時刻は18時半、函館市街地が近づくと、函館山が見えてきました。ただ今日もまた、山頂の辺りは雲に包まれています。晴れていれば昨日のリベンジで、函館山登山のつもりでしたが、結局函館に滞在した3日間、一度も夜景は楽しめませんでした。写真ように、曇りではない天気ですが何故か函館山のあたりだけ雲がかかっています。
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湯の川温泉のラーメン屋「北海ラーメン」に来ました。昔ながらの店構えです。 
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塩ラーメン・大盛@700円

お店はおばあさんが一人で切り盛りされているようで、壁に掲げられたメニューからお店の歴史が伝わってきます。ラーメンは海鮮風のあっさりとしたスープで、正統派の塩ラーメンという感じでした。ボリュームもあって大満足です。
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湯の川温泉から少し走り、住宅街にある函館乃木温泉なごみに来ました。陸上自衛隊・函館駐屯地の近くにあり、市電の停留場も近いです。もちろん温泉ですが、440円と驚きの銭湯価格でした。湯船も広くのんびり出来ました。
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温泉に入ると少しお腹が空いて、またまた来てしまいました。2日ぶりのラッキーピエロです。
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チーズバーガーとラキポテ!やっぱり味には間違いありません。

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今日も宿はゲストハウス「函館クロスロード」3泊目からは2000円で泊まれます。道南いさりび鉄道七重浜駅、なによりラッキーピエロも近くて便利な場所にあるお宿です。オーナーさんに地元ならではの函館情報も色々教えてもらえて助かります。

明日はいよいよ北海道最終日、夜中の苫小牧発のフェリーに合わせて、列車も使いつつ移動するつもりです。

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【今日の走行距離:108.30km】

【1日目からの合計:725.28km】

(8日目おわり)

(9日目へつづく)

2021.7.23 道南一周2021【7日目】

2017年、学生時代に始めた自転車北海道旅も、今年で5年目を迎えました。今回は未踏の地、道南一周を目標に走っていきます。

7日目の今日は函館市内を観光します!

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今日は北斗市のゲストハウス・函館クロスロードから、なんと昼過ぎ(13時半)のスタート。疲れも溜まっているのか、起きると既に10時を過ぎていました。とりあえず朝ごはんはカップ焼きそばを食べて、今日も泊まって連泊する予定なのでのんびり出発しました。
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函館市内、湯の川温泉近くにあるラーメン屋さん「ブルートレイン」へやって来ました。北海道内の無人駅でよく見かける、車掌車を改造した建物です。
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中にはレトロな鉄道部品がたくさん。蒸気機関車が牽く、昔の客車列車に乗ったような気持ちになれます。
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急行ラーメン@640円をいただきます。

普通ラーメンが並で麺1玉、急行が麺1.5玉、特急が麺2玉のようでした。函館名物の塩ラーメンですが、焦がし背脂がいいアクセントでコクがあるスープになっていて、結構気に入りました。この味でこの値段なら、家の近くにあると毎週通ってしまいそうです。
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湯の川温泉からは、海沿いを函館山方面へ走ります。途中函館競馬場の横を通ると、カンカンと馬の蹄鉄を打つ音が聞こえました。
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函館山のふもと近くまで来ました。左の洋館はフレンチレストランの唐草館、写真を撮った時はお店だと気づきませんでした。奥は函館市電の青柳町電停です。
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その近く、函館公園内にある函館市立函館博物館へやって来ました。
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アイヌの人々が身につけていた装飾品が展示されています。開拓使が採集したという耳飾り、ニンカリと胸飾りのシトキウシタマサイ。大きな青玉やガラス玉は、大陸や和人との交易で入手されたそうです。
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こちらはアットゥシという、木の内皮の繊維で織った衣服です。普段着には文様をつけず、晴れ着には切り抜き文様や刺繍を施したそうです。
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縄文時代の遺跡の特別展が行われていました。写真は、クマやフクロウ、ヘビ、ナマコ、ウリボウなど、動物をかたどった土の像です。縄文時代の人々は、多くの生き物に囲まれて生活していたことが分かります。
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函館博物館の入り口近くにたたずむ洋館、1879年に開拓使が建てたもので、旧函館博物館二号といいます。明治建築の中でも全国的にも古いそうで、北海道指定の有形文化財となっています。
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動物園、クジャクのオリにてエサ食べ放題だというスズメ。そのほかエゾリスやエゾタヌキもいました。

函館公園には無料の動物園やこども遊園地もあります。園内はとてものんびりとした雰囲気で、旅人でも地元の人に混じって安まることができる場所です。
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函館公園から市電の終点がある谷地頭温泉を抜けて、更に海沿いを進み立石岬へ。岬の先端からは津軽海峡を一望できます。
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立石岬から少し移動して函館山の登山口へ。18時ごろから登り始めました。
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尾根のあたりまで来ましたが、登るにつれて雲が濃くなり、見晴所からも雲が邪魔で景色がよく見えません。
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函館山とは反対側の、立石岬方面へ山上を歩いていくと雲が切れるポイントがありました。東西を海に挟まれた、函館の街の様子がよく見えます。
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日が暮れてきました。夜景は望み薄ですが、とりあえず函館山へ向かいます。函館山に近づくと登山道にエゾシカがいて驚きました。どこかから迷い込んだのか、本来はいない生き物だそうで、後日北海道新聞でニュースになっていました。
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展望台からの眺めです。本来ならここから、日本三大夜景といわれる函館の夜景が見られたはずなのですが…

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ロープウェイの駅も、雲に包まれなんとなく幻想的な雰囲気に。下山はロープウェイでも良かったですが、すぐ下りられそうだったので登山道を走りおります。
展望台から20分くらいで、登山口の駐車場に戻ってきました。時刻は20時を過ぎ、お腹も空きましたがいい店があるかな、と思ってGoogleマップで調べてみると、ありました。早速向かいます。

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大町にあるお寿司屋さん「弁天寿司」に来ました。Googleマップで値段がリーズナブルかつレビューも高評価で、寿司屋に一人で入るのは抵抗があったものの、あまりに良さそうだったので思い切ったのが大正解。寿司を握る職人さんはとても気さくな方でした。

目の前で握ってもらった寿司を食べるのは初めてで、夢中で食べていました。うに、すじこ、かに、まぐろなど、特上握り9貫で2000円、本州では考えられない値段です。
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うにとすじこ。ウニは子どもの頃食べて以来、味が苦手でしたが、今回食べてみて考えが変わりました。やっぱり本物は違います。以前サロマ湖のホタテを食べた時も感じましたが、苦手な海産物がある人は、北海道に来るとその良さが間違いなく分かると思います。
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函館駅へ向かう途中、たまたまレンガ倉庫街も通りました。
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JR函館駅。かつては青森からの連絡船が到着する、北海道の玄関口でした。明後日、苫小牧港までの移動に使う青春18きっぷを買いました。

函館駅からゲストハウス函館クロスロードまでは20分くらい。

明日は函館から海沿いを東へ走り、恵山経由で森まで行くつもりですが、どうなるか。距離は130kmくらいあって、早起き必須なので起きられるかが問題です。

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宿〜湯の川温泉函館山

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函館山〜宿

【今日の走行距離:96.61km】

【1日目からの合計:616.98km】

(7日目おわり)

(8日目へつづく)