2023.1.6 琉球城めぐりと大東島の旅 【4日目】

今年の正月旅は、一人旅では初となる沖縄へ。

6泊7日の行程で、以前から行きたかった日本100名城のお城めぐりと、到達難易度の高い離島、北大東島南大東島へ向かいました。

4日目は乗船難易度が高い、フェリーだいとうに乗って北大東島から南大東島を経由し那覇へと戻ります。正月の特別ダイヤのため、南大東島で観光する時間を取ることが出来ました。

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北大東島で迎える二回目の朝です。島中心部の北大東総合運動公園で起床。夜は風が強く冷えるため、炊事場のような建物の壁の間で夜明かししました。

最低気温は15℃と、厚着すれば寝袋いらずで寝られるくらいの気温です。

朝7時前に、北大東村の港湾課の方から電話があり、船は西港から出航、8時半に港に来るようにと伝えられました。
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8時開店のAコープで、島の特産品じゃが麺を購入。店内では、店員さんが船で島に届いた食品類を並べているところでした。そのため早朝から買い出しに来た島民の方も見られました。
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Aコープから小走りで20分、西港公園から港を見下ろすと、確かにフェリーだいとうが着岸しています。しかし船の近くの岸壁にコンテナはなく、もうすぐ出発しようかという雰囲気です。前夜お会いした旅人の方に見送られ、いよいよ乗船です。
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フェリーの乗船といえば、大型フェリーではターミナルビルの2階や3階から、小型フェリーでも船から階段やタラップが渡されて乗るのが一般的です。しかし、北大東島南大東島では港でも波が激しいため、コンテナはもちろん、人や車、その他の荷物も全てクレーンで吊られての乗船です。

アトラクションに乗ったつもりで、30秒の空中散歩を楽しみました。

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乗船したフェリーだいとう、北大東島西港を9時に出港しました。那覇から南大東行きで乗船されている方は、20名くらいでした。
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1時間足らず、10時前に南大東島西港に到着。南大東島北大東島と同じく、北・西・南の3ヶ所港がありますが、集落に近く、また港湾課のある西港への到着でラッキーでした。
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他のお客さんと一緒に宙吊りになり上陸、まず港の入口にある港湾課で、南大東発那覇行きのチケットを購入します。運賃は5790円です。

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今回のように南大東島で途中下船する場合、船内に荷物は置いておけませんが、港湾課の前にある待合室の中に置いておいて良いとのことでした。

集合時刻15:20まで、2日目以来の南大東島を楽しみます。

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南大東島では、サトウキビ畑の中でこのような円形の貯水池がよく見られます。
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西港からゆっくり歩いて30分、在所集落にある南大東村立ふるさと文化センターに到着。島の博物館ですが、展示の量は北大東島のものより少なめでした。建物の横にはシュガートレインの機関車が保存されています。
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昔は製糖会社が発行した物品交換券が、独自紙幣として島内で流通していたそうです。
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一角に携帯電話コーナーがありました。島に携帯ショップはありませんが、回線開設の申し込みは出来るそうです。
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お昼ごはんはお食事処「光」へ。島ならではのメニューが楽しめます。
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ナワキリ定食1200円。南大東島近海で獲れる深海魚で、身は脂が乗っていて絶品でした。
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「きびは島を守り島は国土を守る」製糖工場の煙突です。北大東島南大東島は国境離島で、島の存在により広大な海洋資源を獲得出来ています。
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広い青空と青々と育ったサトウキビは、大東島ならではの風景です。
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南大東空港の建物を利用して、ラム酒醸造が行われています。しかしタイミングが悪く販売所は閉まっていました。
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月見橋から見た瓢箪池。南大東島には中央部にいくつか池があり、その内の1つで、海と繋がっている池です。
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Aコープにて、初めて見かけるアイスクリーム。

お正月といえど歩いていると日差しが痛いほどで、とても暑いです。そんな中で食べるアイスほど美味しいものはないですね。
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港に戻る前に、大東神社にお参りしました。

集落から少し離れていて、南国らしいジャングルの中にある神社です。

沖縄角力の土俵と、島の角力大会の優勝者が掲示されていました。

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大東神社の森は、天然記念物のダイトウオオコウモリの生息地にもなっています。
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西港の入り口にあるお地蔵さま。大東島は八丈島の人々が移住して開拓された島のため、沖縄諸島では見られない地蔵堂があるのが特徴です。
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西港には南大東島開拓百周年記念碑があります。南大東島には、1900年(明治33年)に23名の第一次開拓入植者の人々が上陸しました。記念碑を挟んで開拓事業主の玉置半右衛門の像、開拓農夫の像が海を見つめています。

集合時刻の15:20に西港に戻ってきたものの、荷物の積み込み作業が長引いていて、乗船は16時になってからでした。
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再びカゴで宙吊りになり乗船。本日3回目のクレーン乗船ともなると慣れたものでした。

那覇へ向かう便は日を跨ぐため、寝台が用意されています。フェリーでよくあるタイプの二段ベッドです。
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16時を少し過ぎた頃、南大東島西港を出港。

海は透き通っていて、底まで見通せるほどです。眺めていると引き込まれそうになるほど美しく感じます。
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那覇へ向かう旅客は、私のほかに島めぐりをされている旅人の方ただ一人でした。
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煙突にはフェリーだいとう・大東海運のファンネルマーク。赤い丸と青い丸が重なり合うデザインは、北大東島南大東島を表したものでしょう。
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おやつに非常食のサーターアンダギーを。
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日が傾く中、17時に北大東島西港に再び入港。クレーンの先に万力が沢山ついた金具がつけられ、ドラム缶を引っ掛けるようにしてどんどん下ろしていきます。金具の取り外しは手際の良い作業で、見ているとなかなか面白い。
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18時前には綺麗な夕焼けに。昼間はかなり暑いものの、天候に恵まれたお陰でフェリーだいとうもスケジュール通りの運航でした。今回の旅の行程では、フェリーの運航の可否が今後の予定を左右していたので、本当に良かったです。
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ドラム缶の集団下船も終わり、18時ごろ那覇へ向けて北大東島西港を出港しました。
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北大東島を西から一望。中央のややこんもりとした丘に、灯台が光っているのが分かります。

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だんだん遠くなる島の灯りは、何とも名残惜しいものでした。自転車旅で北海道から帰る時もそうですが、やはり島を離れるのは船に限りますね。じわじわ遠ざかっていく所に風情を感じます。飛行機は確かに便利ですが、速すぎて余韻を感じる間も無く到着してしまうのが、ちょっともったいない。
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船内に売店やキッチンは無いものの、カップ麺の自販機と給湯器、電子レンジ、流しがあり簡単な食事は可能です。
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晩ごはんは沖縄そばカップ麺と素朴なクッキー・タンナファウルー。もう少し食べ物を買っておけば良かったと思ったものの、外洋に出てしまうと携帯の電波も入らないので20時ごろさっさと就寝しました。

 

(4日目おわり)

(5日目へつづく)